2026 (R8) 10月17日、群馬県立女子大学で開催された「地域日本語教育講演会」に参加してきました。「多文化共生のまちづくり」を実現する具体的な内容で、その概略をご紹介したいと思います。
(イベントチラシ)
1 共生社会の実現
2 日本語教育は「要」
3 「支援される」側から「支援する」側へ
講師は、岡山大学 学術研究院社会文化科学学域 准教授総社市日本語教育事業運営委員兼コーディネーターの中東靖恵(なかとうはるえ)氏です。
テーマは、「地域日本語教育を通じた多文化共生のまちづくり ~岡山県総社市の「総社モデル」を事例として~」でした。
1 共生社会の実現
まずは、現況として
・日本に暮らす外国人住民は、約413万人(2025 (R7)12月現在)総人口の約3.35%となっています。
・在留資格は、永住者、就労資格(技術・人文知識・国際業務、技能実習、特定技能など)を持つ割合が高く、一時的な滞在者ではなく「地域住民」です。
・背景には、若い世代・労働力人口不足の対策として、1983(昭和58)年留学生10万人計画(後に2008(平成20)年30万人計画へ拡大)、1993(平成5)年技能実習制度、2019(令和元)年特定技能、そして、2027(令和9)年育成就労制度開始と外国人労働者確保を目指しています。
課題としては、
・日本語習得やコミュニケーション問題、生活ルールや文化・習慣の違い、雇用・社会保障問題、子どもの就学・学校での日本語教育・・など。
そこで
・秩序ある共生社会実現のための総合的対応策として、まずは「日本語教育支援」です!
(参考)
2 日本語教育は「要」
日本語学習を目的とした留学生以外の、外国人就労者やその家族は、日常会話レベルなら会話ができても、日本語学習の機会が少なく、情報が得られず、社会から孤立しがちです。
1970年代からこれまでも、ボランティアによる学習支援が続けられていますが、外国人住民の増加により、担い手不足や日本語教室空白地帯が多くなっています。
また、自治体の受入れ体制も未整備で、外国人のニーズの把握、情報周知、地域住民へ理解促進が進んでいるとは言えない状況です。
日本語教育は、日本にいる全ての人が共に生きるための共通の基盤です。
そこで、やっと(!)国が主導し、在留許可手数料の見直し等により確保した財源も最大限活用して、子供から大人までの切れ目ない総合的な支援を目指します。
これは、学校現場の負担軽減や全ての子供の教育の質の確保、秩序ある共生社会の実現にもつながる、としています。
3 「支援される」側から「支援する」側へ
今回の講演会で中東氏が話されていたのは、「岡山県総社市の「総社モデル」外国人住民が主体的に関わる多文化共生まちづくり」でした。
5つのステップがあり
①外国人住民の声を聞く・・相談窓口、多言語対応
②外国人住民に伝える・・広報誌の多言語化
③外国人住民と創る・・外国人コミュニティが市と連携、イベント開催、多言語通訳・翻訳
④外国人住民が支える・・外国人防災リーダーの養成(約90人)、災害時のボランティア活動、外国人住民が地域社会で活躍する場の創出
⑤外国人住民が育てる・・先輩外国人が来日した若い外国人を育てる
(参考)
最後に
紹介された総社市のデータの中に、「日本人住民が地域で外国人住民と話す頻度:全く話さないが8割」とありました。多分、この状況は全国的な傾向では、と感じます。
さる町内会役員で集金を担当してくださっている外国人住民の方がいます。それがきっかけで地域の方々と挨拶を交わすようになったと聞きます。
そんな時はやさしい日本語(例:注意する → 気をつける)で話してみてください。
(参考)
=プロフィール=
プラン行政書士事務所 代表行政書士 中西浩子
日本で暮らしたい、農業をはじめたい
さまざまな思いを全力でサポートします。